こんにちは。
中巨摩郡昭和町の【ライフ自然療法室】の有野です。
腰痛の治療法はないということに驚かれる方もいるかと思います。
しかし、残念ながらありません。
世の中、たくさんの腰痛治療法を紹介していますがどんな治療法にも反証があります。つまり、優れた治療法はないということです。
プラシーボ効果
プラシーボという言葉をご存じですか?
プラシーボとは乳糖や砂糖錠、デンプンなど薬の効き目のない偽薬のことを言います。
これによって症状が改善する現象をプラシーボ効果と言います。
医者と患者との信頼関係や薬に対する期待度により、さまざまな治療法の効果は左右されます。
例えば、薬を飲めば治ると信じている人は薬以上の効果が得られ治ります。
薬なんてどうせ飲んでも無駄と思う方には基本的に効き目は全くありません。
私は、もともと老人保健介護施設でリハビリの仕事をしていました。
高齢者がたくさんいて、夜中が目が覚めて熟睡できない方も多く、睡眠剤を処方されていない方には介護士さんがフリスクをあげていました。
フリスクを睡眠剤だからよく眠れるよと伝えながら、高齢者の方は安心して朝まで熟睡していました。
つまり、高齢者の方はフリスクの粒を睡眠剤と思い込むことで、期待以上の効果を発揮しているということです。
さまざまな腰痛治療がありますが、基本的に短期的に効果があるのみで、持続的な効果は認められていません。
それでも、良くなってしまうのはプラシーボ効果によるものでしょう。
しかし、腰痛の原因にしっかり治療・施術できていないと本当に治ったとは言えません。
腰痛が消えたとしてもいづれまた腰痛は再発するか、別の症状となって現れます。
以下は腰痛に対してよく言われる治療法についてまとめてみました。
安静にする
腰痛の方に安静に寝ていてくださいと言う医者はたくさんいるかと思います。
これは椎間板内圧や神経への圧迫を減らすためにと信じられています。
安静臥床と保存療法(運動や患者教育など)を比較した試験があります。
それによると、比較したふたつの差は全くなく、むしろ安静に寝ているほうが日常生活に戻るまでに時間がかかったという結果があります。
安静に寝ていても椎間板内圧や神経への圧迫を減らすのは無関係であり、むしろ回復を遅らせているだけです。
注射や薬
注射は腰痛や坐骨神経痛などの方は経験があるかもしれませんが、ブロック注射と呼ばれるものです。
長期間の効果は持続しないものの、短期間であれば効果はあるようです。
膝の痛い方が痛くなったら何度も注射しているものです。
もう一方は抗炎症作用や鎮痛作用があるNSAID(非ステロイド系抗炎症剤)というグループがあります。
市販で売っているような解熱剤にも含まれているようなものです。
このNSAIDはプラシーボとの差がなく、むしろプラシーボよりも優れているという結果があります。
しかし、NSAIDは副作用がとても強いと言われています。
胃潰瘍、胃炎、胃腸障害、頭痛、耳鳴り、めまいなどが副作用で生じるため短期間の服用が求められます。
筋弛緩剤も固くなった筋肉を緩めるために服用される方がいます。
そもそも、筋肉が固い原因で腰痛になっている人があまりいないです。
また、筋弛緩剤の量では筋肉の弛緩がほとんど見られないことが知られています。
せいぜい、筋弛緩剤を服用しても4~7日程度しか持続しません。
牽引
整骨院や病院のリハビリなどで見られることがありますが、臨床試験で牽引は腰痛に有効というデータはなく、証拠がありません。
むしろ、牽引することで椎間板は陰圧状態となり脱水になりやすいです。
水水しい組織が牽引で脱水となり、そのあと腰を動かしたほうがよっぽどヘルニアは飛び出てきやすいです。
コルセット
腰部コルセットや骨盤ベルトは腰痛の緩和や予防を目的に使われています。
研究でコルセットをした人と腰痛にならないための運動のアドバイスをされた人とでは、腰痛コルセットが腰痛に対して有効であるという証拠は見つかっていません。
ただコルセットは筋力低下を起こすと言われていますが、研究ではとくに危険性はなく、安全ではあるが無益なものだと言われています。
運動
これは腰痛予防のために腹筋や背筋を鍛え、コルセットの代わりの筋力をつけるのが目的です。
しかし、運動不足が腰痛の原因であるというのは、根拠がありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
腰痛の治療法をいろいろと試した方が多いかと思いますが、どれも短期的か副作用で体に負担を与えるか、まったく効果がないことがわかったかと思います。
腰痛改善するためには、自分自身と向き合わないと良くなりません。
腰痛をいつまでも対症療法で、ごまかしていくのはやめましょう。
体の自然治癒力が低くなっている原因があるから、腰痛を改善できなくなっています。
腰痛を作ったのはあなた自身であり、治し方を知っているのもあなた自身です。
私はそのお手伝いをさせていただきます。
お問い合わせ、お待ちしております。