生理痛・生理不順・産前産後の腰痛

生理不順

女性で生理痛や生理不順で悩んでいる人は現代においてとても多いです。精神的ストレスや食生活の影響によってホルモンの働きも左右されます。

生理痛が酷かったり、生理不順で生理が来なかったりすると子宮内膜はうまく剝がれなくなり、子宮内膜症やチョコレート嚢胞などの疾患にもなりやすくなります。

産前産後のは胎児を分娩する際に骨盤を柔らかくしておくためにリラキシンというホルモンが分泌されます。リラキシンが分泌されることで、骨盤は柔らかくなりますが、不安定にもなります。

不安定な状態が酷いと骨盤周囲の靭帯や筋肉に負担がかかり腰痛に悩んだりもします。

簡単に生理に関わるホルモンをまとめました。

ぜひ、ご覧ください。

リラキシン

生理中にお腹や腰が重くなったり、痛くなったり、他にも頭痛など別のところまで痛みがでることもあります。

生理前になるとリラキシンというホルモンが分泌され、骨盤を緩めます。リラキシンが分泌されることで胎児の出産時に骨盤が広がり出産しやすくする働きがあります。

骨盤にはたくさんの靭帯が付着しています。特に子宮や卵巣に関しては靭帯を介して骨盤に付着しています。ハンモックのように浮いている感じです。

図のように骨盤にはたくさんの靭帯があり、生理前からこれらの靭帯は緩くなり、骨盤が不安定になりやすいです。そして筋肉で安定を得ようとしますが、筋肉に負担がかかり、痛みにつながることもあります。

また、子宮は腸や肝臓、胃、膵臓、腎臓、脾臓、胆のうといった臓器の下にあります。

内臓は精神的ストレスや食生活に影響を受けます。そういった状態になると血流は悪くなり、内臓の機能は低下、うっ血します。うっ血により、子宮の上にある臓器は重くなり、子宮を押しつぶすようなことが起きてきます。

押しつぶされると子宮は歪み、うまく内膜を剝がすことが難しく、生理痛が悪化したりします。

プロスタグランジン

生理はエストロゲンやプロゲステロンが分泌されて、妊娠に準備をします。具体的にはエストロゲンで卵巣から排卵されるまでの準備をし、プロゲステロンで子宮内膜を分厚く、受精卵の着床のために備えます。

分厚くなった子宮内膜に受精卵が着床すると妊娠しますが、受精卵が着床しなかった場合は子宮内膜が役目を終えて剥がれ落ちてきます。

そして、この時、プロスタグランジンという物質が分泌されます。子宮の収縮を促します。このプロスタグランジンは疼痛を伴う物質でもあります。プロスタグランジンの分泌量が多いと、痛みはより強くなります。強くなる理由としては、子宮内膜がうまく剥がれ落ちないからです。生理痛の強い方はプロスタグランジンの分泌量が多い傾向にあります。

これは、子宮の歪みや、ホルモンを作る肝臓の機能、ホルモン分泌の指令を出す脳の歪みなどさまざまな要因があります。

精神的ストレス

脳には、下垂体と呼ばれる部位があります。

この下垂体はエストロゲンやプロゲステロンのホルモンのコントロールをしています。脳は精神的ストレスにより簡単に歪みます。

精神的ストレスは具体的に言うと、怒りや不安など様々なものがあります。日常生活での些細な出来事でつい感情的に何か抱いてしまいます。

過去にした経験や記憶を思い出したときに不快と感じればそれはストレスとして体は反応します。もちろん、脳への影響も大いにあります。

脳が歪むと下垂体に影響が出てきます。下垂体はエストロゲンやプロゲステロンをコントロールしているのでうまくホルモンが分泌されないと、生理が起きないことも考えられます。これが生理不順です。

また、精神的ストレスは内臓全体にも影響を与えます。内臓はうっ血し下垂することで子宮は歪みやすくなります。子宮が歪むことで、子宮内膜はうまく剥がれにくくなり、プロスタグランジンの分泌が多くなり、生理痛を伴いやすいです。